QRコードの活用8つの事例2014/01/17
最近の国連の調査によると地球上の70億人のうち、60億人はモバイル端末を所有しているそうで、
展示会ビジネスでもモバイル端末を活用したO2Oソリューションは一般的な販促ツールとなってきています。
しかし、無作為なQRコードの活用は”リンクの無駄使い”に終わってしまう事も。。
Live Marketing Inc社のマーケティングシニアバイスプレジデントであるパターソン/クリスティン・ビーチ氏はQRコードの効果的な活用法として二つのルールを挙げています。
1)特定の目的のためにコミュニケーションの導線が設計されたQRコード
2)スマホに対応したランディングページ
クリスティン氏はQRコードはPDFの仕様書等の二次元の販促物から、ARや映像等のより多次元のコンテンツとの連動が進むと予測しています。
「QRコードはもっとダイナミック、インタラクティブになり、展示会やイベントなどのユーザー参加型のコミュニケーションの場で活用されるでしょう」
ここでは展示会のブースでQRコードで使用するための参考として8つの事例を紹介します。
名刺
QRコード入りの名刺は今ではありふれていますが、QRコードをいれる事が
目的になってしまい、デザインが二の次になっていませんか?
Fushion Imaging社は3Dの立体的な名刺を作る事によって、
他社の名刺の山に埋没しないような工夫をしました。
同時にブースの色とマッチする明るい配色は、
来場者が会場内のどのブースでもらったかを容易に思い出せるよう配慮されています。
会場スタッフはそれぞれ個別のユニークQRコードがついた名刺を使うことにより、QRコード経由でサイトへのアクセスがあったときにユーザーがどこで名刺を受け取ったかをトラッキングする事ができます。
懸賞キャンペーン
バーコードスキャン技術を提供しているRedlaser社は自社のアプリのキャンペーンをラスベガスのCESで試みました。
会場のサイネージや、カップスリーブ、レストランの店員のTシャツなどあらゆる場所に当社のバーコードスキャナーのアプリがダウンロードできるQRコードを埋め込み、それをダウンロードすればユーザ
ーは”RedLaser SCANenger(宝探し) hunt”に参加できるというゲームです。
ユーザーはまずRedlaser社のブース内にあるQRコードをスキャンし、
氏名とメールアドレスを入力するとキャンペーンページに遷移します。
そこでは会場内に隠されている他の4つのQRコードヘたどり着く為のヒントがあり、
全てのQRコードをスキャンするとMacbookAirの抽選に応募できるという仕組み。
数百人のユーザーが平均30~60分かけてキャンペーンに参加、Redlaserは良質なユーザー体験を提供することにより登録会員を増やす事に成功しました。
フォローミー
FacebokやTwitterでいくら情報を発信しても読者がいなければ意味はありません。
Qubica AMF Worldwide社はブース内にfacebookとTwitterのQRコードを大きく表示したバナーを立てました。
QRコードをスキャンするとそれぞれ”いいね!”や”フォロー”を促すキャペーンページに飛びます。
デモ・オンデマンド
リテールコミュニケーションファームのWindoDisplay社は顧客が店舗に来店してから退店
するまでの間にどのようなユーザー体験が顧客に効果的にアプローチできるかを試すために、
簡単なQRコードに”Scan me” と表記したシンプルなマットをブースの外に設置しました。
ユーザーがスキャンすると”この広告が効果がある事をあなたはたった今証明しました!”
というメッセージとともに当社のウェブサイトにジャンプする仕組み。
商品ページへの誘導
印刷物を作って会場まで発送するのはコストも時間もかかります。
そして、会場で配った配布物は往々にしてゴミ箱直行、残ったものも次の展示会で配布するにも情報が古くては使えません。
そして取扱商品が多いほど、商品の更新が頻繁にあるほどこれは悩ましい問題となります。
SEGA社がInternational Association of Amusement Parks and Attractions Expo
で出展した16種類のアーケードゲームにはそれぞれロゴやキャラクターをあしらったボードが置かれました。
そのボードにあるQRコードをスキャンするとユーザーは商品ページで詳細のスペックや輸送マニュアル、プロモーションビオデにアクセスする事ができます。
また会期後にはそれぞれのQRコードへのアクセス回数を調べる事により各商品に対するユーザーの引き合いを簡易的に計測する事が可能になりました。
コダックコード
ブース内では展示物だけでのコミュニケーションには時に情報量に限界があります。
そこでKodak社がCESでブース内に設置したのは9個の異なるQRコード、スキャンをすると商品の追加情報や会場内でのセミナーのスケジュールにアクセスできます。
更にはQRコードに疎いユーザーに対して、またブースへの来場者が9個のQRコードを見落とさないようにQRコードリーダーのアプリのダウンロードの仕方や使用方法が表記されたPOPがブースにあちこちに設けられ、フロアマップにもQRコードの位置が明記されました。
スタッフユニフォーム
出展担当者にとって、人によって好みや体型がまちまちなスタッフユニフォームの手配は一筋縄ではいきません。
その点、PoorRichardsPromo社はこの問題をプロモーションにうまく活用した例でしょう。
各々のスタッフがQRコード、そして「Stop looking at my apps (私のアプリを見るのはやめて)」と書かれたTシャツやジャケットを着用しました。
結果として100人以上がQRコードからウェブサイトを訪れ平均4分間かけて、当社が提供するQRコードの技術、そしてQRコードを活用した様々な販促ツールの紹介に目を通しました。
ペーパーレスプレスキット
ブースを回るたびにハードコピーのプレスキットが荷物に増えるのはライターやエディターにとっては一苦労です。
その点、Vin de Garde Celar System社のプレスキットは非常にシンプルでした。
ブース内に約60cm四方のQRコードがあり、下に”Media”と書いてるだけ。
スキャンをすれば、商品情報や画像、会社概要などの情報を入手する事ができるオンラインプレスサイトに行くことが出来ます。
以上、アメリカの展示会では既に一般的に活用されているQRコードでした。
今後もO2Oソリューションの活用には要注目ですね。
最後におまけとしてQRコードを使う際のポイントを6つほど。
・カラーコード
QRコードはモノクロだけではありません。背景とのコントラストが十分あればカラフルなQR
コードも是非試してみてください。
・なるべく大きく
QRコードは2.5cm四方より小さくなると読み取りづらくなります。
またQRコードのサイズとリーダーまでの距離は1:10が適当とされています。なのでブースの奥行
が3mであれば通路からスキャンしてもらうためにはQRコードのサイズは少なくとも30cmはあっ
たほうがよいでしょう。
・URLは短く
URLが短いほど、QRコードのピクセル数は少なくなり結果として読み取りやすくなります。
長いURLのページに飛ばす場合は bit.ly やgoo.gl のようなURL短縮サービスを活用しましょう。
またQRコードは平面の上に、目の高さに設置することもポイントです。
・QRリーダーも忘れず
QRコードを見慣れている人は多いですが、全ての人がQRリーダーをインストールしているわけでは
ありません。リーダーのDLリンク、仕様方法等も併記されているとよいでしょう。
・ネット環境
展示会場の仕様、もしくは海外からの来場者はネット環境にない場合もあります。
念のためブース内にWifiを設置するか、持ち帰れる印刷物にQRコードを明記しておきましょう。
・ダブルチェック
オフィスで使えたQRコードが会場のブース内のグラフィック上で支障なく使えるとは限りませ
ん。現場でも複数のスマートフォン(iphone/android)で最終チェックをしましょう!
Have a good show !
元記事:Exhibitor magazine